歌手になるためのオーディションは難関です

歌うことが好きで、友人とカラオケに行くと歌が上手いと言われる人の中には歌手を目指したいと考える人も多いでしょう。カラオケには採点機能もあり、常に高得点を獲得する人もいます。しかしいくらカラオケで高得点を獲得できる人でも歌手になれるかといったらそうではありません。カラオケの高得点を獲得できる知り合いは誰もが1人くらいいるのではないでしょうか。それほど歌が上手い人というのは世の中に多く存在しているのです。プロの歌手になるためには単に歌が上手いだけでなく、人を惹きつけ、人を感動させる歌が歌えなければなりません。その人の歌がお金を出してでも聴きたいと思わせる要素が必要となるのです。また歌手は歌唱力も求められますが、多くの場合はある程度人をひきつけるような容姿があるかどうかも重要視される場合が多いです。女性のアイドルグループに入りたい、アイドルになりたいと思うのであれば可愛い、応援したいと思われる容姿が必要です。しかし必ずしも世間一般でいうかっこいい、可愛いという括りの中に入る人だけが歌手になれるというわけでなく、その歌手のもつ世界観や歌と容姿のつり合いが大切なのです。

歌手になるためにはオーディションを受けて合格し、デビューすることで多くの人の前で歌うことができるチャンスが獲得できます。しかし歌手になりたいと思う人は非常に多く、オーディションに合格するということは実に難関であるといえます。そのため最近ではオーディションを受ける前やオーディションを受ける合間にヴォイストレーニングなど歌に関わる専門的なスクールに通う人も多いです。ヴォイストレーニングはレッスンを受ければ歌唱力が上がるというものではあれません。しかし身体にとって正しい発声練習をすることで、喉に負担のない歌い方ができるようになったり、通う前よりも出せる音域が広がったり、より音を正しく捉えられるようになったりします。スポーツ選手が身体を鍛えるのと同様に歌手も歌うための身体づくりを行うことが非常に大事であるといえます。

歌手のオーディションを受けるにあたって、事前に歌うための身体づくりを行うことの他に、自分自身のオリジナリティをアピールすることが大切です。オーディションは多くの人数が集まり、1人ひとりに与えられる時間は少なく、審査には限られた時間しかありません。歌唱力はもちろん重視されますが、審査員の印象に残るように自分自身を知ってもらうための努力が必要です。例えば誰か憧れに思う歌手がいて、その人のようになりたいと思い、歌い方を真似していたら、そこにオリジナリティはなくオーディションを通過することは難しいです。既にいる歌手と同様スタイルを持つ歌手は求められていないのです。歌い方を真似するよりもどうしてその歌手に憧れているのか、歌手になったらどのように活躍したいかなど自分の気持ちや情熱を伝える方がずっと審査員の心に響くかもしれません。

しかし歌唱力やオリジナリティ性を磨いてもオーディションで合格できる確率は非常に低いです。開催されるオーディションの規模によっても異なりますが、何千人、何万人と応募数があるなかで合格できるのは1人から2人です。また開催する側が思うような歌手が発掘できない場合は、合格者がいないという場合もあります。またオーディションは必ずしも定期的に行われるとは限りません。開催側が新人を発掘しようと思わなければオーディションが開催されることもないのです。そのため狭き門だからとオーディションを受けることをためらい、応募しなければチャンスが訪れることは永遠にありません。またせっかくオーディションが開催されていてもその情報を把握せず、応募できなかった場合も同様です。そのためいつでもオーディションが開催されるかどうかの情報を得られるようにアンテナをはっておくことが大切です。そしてオーディションが開催されない間はヴォイストレーニングや体力作りを行うなど歌手になるために努力し、準備を行っておきましょう。